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境上渕名蛇川周辺から見る赤城山 紙・水彩画

境上渕名の蛇川周辺は見渡す限り起伏がなく、平らに開拓された田園地帯である。その昔はほとんどの土地が水田であった。蛇川から供給される水は重要な農業基盤であった。しかしながら現在はほとんど畑で今日みたいな風が強いな日は砂煙の世界になる。この場所ではスケッチは無理と思わざるを得ないがこの環境や空気と風の冷たさ強さを描いてみたい。そこで、ダンプカーで移動してきた産業廃棄物に近いボタ山を見つけた。風よけにして描くことにした。途中まで描いたころ、犬の散歩をしている人を見た。数十メートル離れた小道を同世代ぐらいと思われる男性が犬に引っ張れながら歩いていて、やたら私の方を見ていた。何もこの風の中で絵を描かなくてもよいだろうといわれているような気持になった。私もこの風の中を犬にせがまれるのもわからないわけでもないが散歩はやめておいたほうがよいのではと伝えたくなった。描いている途中、やはり散歩をしていた方はその方一人であった。同じく私もまぎれもなく変わり者だと確信した。