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赤城山白樺原生林湖尻バス停近く

ここは赤城山、朝一番の前橋駅からの乗り合いバスでやってきた。登山をする方が大半で湖尻近くでは私一人、慣れた場所ではあったがコロナ前から比べるとその頻度は比べ物にならないほどになる。特に一般的な山支度のほかにキャンバスや油絵具をリュックに詰め込みやってくるというのは久々である。当時は1本1本の白樺を管理でもしているかのように覚えていたものであったが初めての場所に来たかのような気分でもあった。車道からそれた道に入ると早い午前なこともあってとても静かで不安なほどでもあった。時間経過に伴いこの細い道も車が入ってくる場所なことから迷惑にならない場所にイーゼルをセットした。見渡す限り緑緑である。以前経験したような陽光により鮮やかな緑の天使のはしごのような一筋の光があちらこちらに入り込み、細いアスファルトの道路には大きな森の影ができてきた。その影もきれいに見えて、何色をしているのか不思議であった。ほぼ構図が決まったのでグループ赤城山の皆さんにお知らせをしたことで。いつもの感覚に戻れた。やがて昼食時間になり、かねてより考えていたおにぎりが美味しく食べられたのも赤城山に来たごほうびのようであった。描くものすべてが楽しく、それはまぶしいほどの光を放ち、創作活動の道しるべとしての1枚になった。